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フィリピン人へのステレオタイプに向き合う

日本語の勉強もかねて、YouTubeで日本語の動画を見ることを心がけています。しかし、「フィリピン」と検索するたびに、若いフィリピン人女性が笑顔でセクシーな服装をしているサムネイルが目につき、「フィリピンやべー!」と大きな文字が書かれた動画が多く見つかります。

日本で働くフィリピン人女性として、こういった動画には、正直なところ少し恥ずかしさを感じることがあります。

もちろん、そういった動画の存在を否定するつもりはありません。しかし、ふと、「日本やべー!」と書かれたタイトルで歌舞伎町のような場所を映した動画がたくさんあったらどうだろうと思うのです。

もしそのような動画が増えたら、フィリピン人に対するような偏見が、日本にも生まれるかもしれません。

過去からのステレオタイプに苦しむ私たちとしては、その影響を逃れたい気持ちが強いですが、それは簡単なことではありません。

初めのうちは、「人を傷つけなければ、日本で平和に暮らしていけるだろう」と考えていました。

しかし、7年間日本で働いている中で、「フィリピン人」ということが知られた瞬間に、「フィリピンパブに友達がいるよ」と言われたり、「旦那さんは年上?」と聞かれたりすることが何度かありました。

特に目立った服装をしていない時でもこういった発言があるのは、やはり「顔」や「国籍」に基づくイメージの影響があるのだと感じざるを得ません。

そうした場面では、自分を守るために、敬語を使って距離を保つようにしています。

それでも、不安や怒りを感じることが多いのが現実です。大学で学んだ「論理的誤謬」人身・人格攻撃(Ad Hominem)の例を思い出し、個人や国籍で相手を判断する偏見は、やはり間違っていると痛感します。

こうした偏見は「日本人全体が」というより、一部の時代遅れな考えを持つ人々にあるのだと思います。

幸い、私の職場には多様性を尊重し、偏見を持たずに接してくれる人たちが多く、安心して働ける環境があります。

異なる文化や価値観の違いは、とても興味深いものです。

その違いを知り、尊重し合うことが、今のボーダーレスな時代には欠かせないと感じています。

異文化を知ることは、ただの知識としてではなく、共生するための必須のスキルなのかもしれません。